3/27、28と福島県南相馬市の震災ボランティア活動に参加させていただきました。
昨年8月も南相馬市のボランティア活動に参加させていただき、土手の草刈りをいたしました。その時から状況は変わっているのかなと思い、行きましたが、実際は全く変わっていませんでした。
朝、6時には南相馬市のコンビニで朝ごはんを済ませ、ボランティアセンターへ行く前に南相馬市の状況をバスで回って見せてくれました。バスの中からでしたが、見える建物は震災の起きた時とほとんど変わらず放置されているといった状況です。それが私には衝撃でした。今まで、震災ボランティア活動を12回ほど宮城県石巻、雄勝でさせていただきました。瓦礫や震災に遭った家がそのまま放置されているのは震災があった1年ほどでその後はほぼ片付いております。
福島もそうなっていると思っていましたが、昨年夏に行った時も放置のまま。そして今回も目に入ってくるのは、震災時のそのまま。
24年4月には避難指示解除準備区域となったもののやはり放射能の関係で他に移り住んだ人が戻ってきてないのです。人の気配が全くしないのです。そして堤防にはより高い堰が作られるようあちらこちらにテトラポットが積み上げられていました。市内の状況を見た後、南相馬市のボランティアセンターに到着。そして本日の活動任務拝命。私達グループは、新しく移るボランティアセンター2Fのトイレ掃除を担当いたしました。この新しいボランティアセンターは旅館として利用されていたところであり、工事現場の方々の宿舎となっており、激しく汚れていました。
今回は、掃除道具がいつものように準備されていた訳ではなく、急遽買い集めたもので対応しました。なかなか思うように汚れが取れませんが、ここは「日本を美しくする会」のベテランさんが集まるといろいろな知恵がでます。台所へ行って栓抜きを取ってきてスクレイパーの代わりにすることを試してみたりとアイデア満載です。あの手この手でトイレ掃除をしました。汚れがしっかりととれなくちょっぴり悔いが残りましたが、参加者全員で話をしながら掃除をしてこれも震災活動の思い出となりました。
午後からは、竹林の伐採。竹を切って、枝を切り落としていく作業です。通常はチェーンソーで切り倒していくのですが、これも数があまりないため、ある道具で参加者が頭を使いながら人海戦術で作業していきました。午後3時まで活動、そしてボランティアセンターに道具を返却して終了となりました。帰りは南双葉町から、常磐道のICまで一般道を通り、新宿駅に向かいます。
バス車内から見えるのは、田んぼに汚染土が積み上げられ、家は震災時のままの姿。建機会社の駐車場には建機が置きっぱなし。そしてどこを見ても人の気配はせず、至る所にバリケードが張ってあって立ち入り不可の看板の数々。今ではこの景色のことは新聞では取り上げられなくなってきていますが、これが現実なのです。この現実を自分の目で見ることができたことは非常に勉強になりました。復興まではまだまだ遠い。
この東北震災復興活動で自分にできる事は限られています。しかし今回のように多くの方が全国から集まって復興支援活動をしている。若い方も多い。高校生も参加しています。心強いです。今回の活動でもそんな姿を見せていただき勉強になりました。これからも「出来る人が、出来る時に、できる事をやる」これを信条に今後も微力ではありますが、活動させていただきたいと思います。本年8月にはケイツーリストのバスツアー「スマイルパック」で有志を集めて復興活動に参りたいと思います。
ありがとうございました。
株式会社ケイツーリスト 阿部浩介
平成27年3月28日